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マツモトファインケミカル(株)営業部
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2022年04月28日
当社技術の内容をより深くご理解いただきたいために、製品に関する用語について辞典を作成しました。化学的な説明も多々含んでおりますが、今後も引き続き追加掲載をいたしますので ご参考にしていただけますと幸いです。
用語 |
内容 |
アナタース・アナターゼ | 酸化チタン(TiO2)の結晶形の1つ。正方晶(正六面体)であり高い屈折率、ルチルに比べて10倍の光触媒性能を発現する。 |
アルコール交換反応 | アルコキシ基などの加水分解性基とアルコール(R'OH)との交換反応のこと。 ex) Ti(OR)4 + R'OH → Ti(OR)3(OR')+ROH |
イソシアナトシラン化合物 | ケイ素にイソシアナト基(-NCO)が直接結合した化合物。OH基含有する化合物と反応させた場合、ウレタン化反応は起こらずに置換反応が進行する。 製品例:SIシリーズ(酸化被膜形成・表面処理機能)、SICシリーズ(剥離・撥水・滑り性付与) |
ウレタン化反応 | イソシアナト基(-NCO)と水酸基(-OH)が反応し、ウレタン結合(-NHC(=O)-OC-)を形成する反応のこと。この結合を持つ樹脂を ‟ウレタン樹脂” と呼ぶ。オルガチックスは本反応の触媒として機能する。 |
エステル化反応 | カルボン酸(RCOOH)とアルコール(R'OH)からエステル(RCOOR')を生成する反応のこと。平衡反応(可逆反応)である。 弊社製品のオルガチックスは本反応の触媒として機能する。 ex) RCOOH + R'OH ⇔ RCOOR' + H2O |
エステル交換反応 | エステル(RCOOR')のアルコール部分を他アルコール(R''OH)と反応させて、交換する反応のこと。平衡反応(可逆反応)である。弊社製品のオルガチックスは本反応の触媒として機能する。 ex) RCOOR' + R''OH ⇔ RCOOR'' + R'OH |
オルガチックス | 弊社が製造・販売する有機金属化合物の登録商標。触媒、架橋剤、プライマー、高屈折率膜形成剤等、幅広い用途に使用される。 |
架橋剤 | 樹脂等のポリマー同士をを連結(架橋)させて大きな分子にさせる物質。樹脂等ポリマー物質の物理的・化学的性質を変化させることができる。 |
加水分解反応 | 化学物質が水と反応して分解する反応。 弊社の有機金属化合物の場合、ポリチタノキサン化合物等 -O-Metal-O-の連続構造となり、これが巨大になると金属酸化物となり沈殿を生ずる。 |
カップリング反応 | 2つの化合物が結合し、1つの化合物を形成する化学反応のこと。 |
危険物 (国連番号、UN番号) |
国際連合の「危険物輸送に関する勧告」で、輸送上の危険性や有害性(がある化学物質に付与された番号を国連番号(UN番号)という。引火点が低い物質/混合物、毒性や腐食性が高い物質等が対象となる。危険物の場合は、国連番号及び容器等級に応じた包装や表示を行うことが必要である。 |
危険物/非危険物 (消防法) |
引火性・発火性が高く、火災や爆発等を起こしやすく、損害を与える恐れがある物質。消防法では、性質によって第1~6に分類される。弊社製品では第4類引火性液体に該当する製品が多数ある。危険物の貯蔵及び使用については、法律の定めるところに従わなければならない。 危険物確認試験で、危険物に指定される基準を満たさない物質は非危険物となる。 |
既存化学物質リスト | 人や環境への悪影響を防止するなどを目的に定められた法律にある既存化学物質リスト。日本では化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)や安衛法(労働安全衛生法)がある。既存化学物質リストに収載されていない物質を製造・輸入する場合は、新規化学物質として届出・申請(数量によって異なる)を行う必要がある。 海外では、アメリカ、中国、韓国、台湾、欧州、その他様々な国で同様の規制が実施されている。 |
キレート | 複数の酸素、窒素等を持つ配位子が、1つの金属と2つ以上の結合で配位する構造のこと。このような配位子を特に「キレート剤」や「多座配位子」とよぶ。ジケトン化合物(アセチルアセトン等)、ケトエステル化合物(アセト酢酸エチル等)、グリコール化合物(オクタンジオール等)、オキシカルボン酸化合物(乳酸等)、アルカノールアミン(トリエタノールアミン等)。 |
金属含有率 | 有機金属化合物に含まれる金属だけの含有率。有機金属化合物を焼成して有機成分を飛ばし、残った金属酸化物量から算出される。 |
金属酸化皮膜 | 有機金属化合物を基材に塗布し、焼成によって得られる金属酸化物の膜。 |
屈折率 | 空気と金属酸化膜など、光が異なる2つの物質の中を進むとき、界面で光が折れ曲がる比率のこと。 |
グリコールキレート錯体 | 1分子中に2つ以上の水酸基(OH基)を持つ化合物(グリコール)が金属原子と結合した化合物。 |
ケトエステルキレート錯体 | 1分子内にエステル構造(R1C(=O)OR2)とカルボニル構造(R3C(=O)R4)を持つ化合物が金属に結合した化合物。例:アセト酢酸エチル錯体 |
錯体 | 金属や金属イオンに酸素や窒素等を含む化合物が近づいて結合し、一つにまとまっている化合物。 |
ジケトンキレート錯体 | 金属に、二つのケトン基を有する配位子が結合した化合物。 |
重縮合反応 | 2つ以上の分子が互いの分子内から水やアルコールなどを取り外しながら結合する反応が連続して起こり高分子をつくる反応。チタンアルコキシドの場合、水と反応することで以下のように高分子のポリチタキノサン化合物が生成される。 Ti-OR + Ti-OR + H2O⇒ (Ti-O-Ti)n + ROH(アルコール) |
触媒 | 化学反応において、自身は変化しないが反応速度を加速させる物質。 |
シリコーン硬化反応 | シリコーンオイルに代表されるジメチルポリシロキサン(シリコーン)には、水酸基やアルコキシ基等を有するものがあり、他添加剤と併用せうることで、空気中の湿度等と反応してゴム状になることが知られている。弊社製品は、このようなシリコーンの硬化触媒(脱アルコール型)として長年の使用実績がある。 |
水溶性チタン化合物 | 水中で加水分解・重縮合反応を起こさず、液状を安定に保持するチタン化合物のこと。製品例:TC-300、TC-310等 |
チタンアルコキシド | チタンとアルコールが結合した化合物。Ti(OR)4で表される。ORはアルコキシ基という。 |
チタンアルコキシドオリゴマー | チタンアルココキシドを原料にしてつくられたポリチタノキサン化合物((-Ti-O-Ti-)n)であり、構造にアルコキシ基を有する。 |
配位結合、共有結合 | 配位子中の酸素や窒素等から、金属に対して一方方向で電子対を与えてできる結合。一方方向の結合なのでO→Ti等で表される。電子を共有する場合、共有結合と呼び、O-Tiで表される。 |
配位子 | 金属に対して結合するイオンや分子のこと。ジケトン化合物(アセチルアセトン等)、ケトエステル化合物(アセト酢酸エチル等)等が配位子としてあげられる。 |
ビステックス | 弊社が製造・販売する ‟熱硬化型一液アクリル系含浸樹脂” の登録商標。カットコア、ギャップコアへの樹脂含浸といった特殊用途に用いられる。 |
ヒドロキシカルボン酸キレート 錯体 |
乳酸等、1分子中に水酸基(OH基)とカルボキシル基(COOH基)を持つ化合物が金属原子と結合した化合物。 |
表面処理 | 金属、ガラス、プラスチックフィルム、粉体等の表面を物理的・化学的に処理して機能を付与すること。弊社では化学的処理するための材料を提供している。 |
ファインケミカル | 応用範囲が幅広く付加価値の高い、多品種・少量生産の化学製品のこと。 |
プライマー | 下塗りコーティング剤のこと。これを基材に用いることで、塗材との密着性を向上できる。 製品例:PC-200、PC-601、PC-620等 |
ポリチタノキサン構造 | チタノキサン結合(-Ti-O-Ti-) が連なった高分子(ポリ)構造のこと。 |
密着向上 | 密着を向上させるには2種類の方法がある。 1.基材(被着体)表面を物理的 or 化学的に変化させる方法。( オルガチックスPCシリーズ(化学的表面処理)) 2.塗材に基材と反応する化学物質を添加する方法。( オルガチックスシリーズ) |
有機金属化合物 | 一般的には金属と炭素が結合した化合物。弊社では金属が”酸素”を介して炭素と結合した化合物を指す。 |
有機ジルコニウム化合物 | ジルコニウム-酸素-炭素の結合をもつ化合物。 |
有機チタン・有機ジルコニウム 化合物の熱分解反応 |
有機チタン・有機ジルコニウム化合物を加熱焼成した際に、配位子が分解し金属酸化物(TiO2、ZrO2)を生じる反応。 |
有機チタン化合物 | チタン-酸素-炭素の結合をもつ化合物。 |
ルチル | 酸化チタン(TiO2)の結晶形の1つ。正方晶(正六面体)であり高い屈折率、熱安定性を特徴とする。 |
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